アパートローンと住宅ローン、不動産投資を考えている人なら一度は名前を聞いたことのあるローンだと思います。この2つのローン、似ているようで使用目的・金利・利用者の条件も異なるローンとなっています。今回はアパートローンについて見ていきましょう。
住宅ローンについて、詳しくは既出の「はじめての住宅ローン基礎知識」のコラムも参考にしてみてくださいね。
アパートローンとは?
アパートローンとは、一般的にマンション・アパートなどの賃貸用「収益物件を購入するため」のローンです。他に、不動産投資ローン、マンションローンという名称の場合もあります。アパートローン自体の返済とともに、収益物件運営のために必要不可欠な管理費・税金なども支出として関わってきます。多くの場合、アパートローンは、物件の収益性と利用者の属性で融資の不可が決められるようです。
利用者
アパートローンに申し込みをする条件として下記2つが決まっています。
・満20歳以上
・安定した収入、前年度税込みの年収が200万円以上
借入金の使用用途
マンション・アパートなどの賃貸用住宅の購入・建築・リフォーム
例として、賃貸用の土地・建物の購入資金や、リフォーム資金、火災保険
近隣対策費、水道加入金、など賃貸に関するための資金に利用できます。
アパートローンの借り換え資金
借り換えを行うことで、支払いの利息を軽減したり、金利の固定期間が変動したり返済に関してプラスに働くこともあります。
限度額
限度額は、住宅ローンよりも高い場合が多いと言えます。複数の金融機関を利用して、一般会社員でも3億円以上の融資が可能な場合も。融資額は頭金として、自己資金(2割ほど)を求められることが多いようです。
金利
アパートローンの金利は、申し込む金融機関によって設定が異なっています。
メガバンク 1%~
メガバンクは特に融資基準が厳しく、審査にも時間がかかるようです。顧客は裕福層が多いため、融資についても個人の年収・自己資金などの属性のハードルが高く、年収1000万円前後、自己資金数千万円が融資審査を受ける基準になっているとも言えます
地方銀行 1%後半~2%後半
地方銀行は資金調達を通じ、地域の経済発展に寄与することを目的としている事が多いので、購入したい物件が所在している場所に地銀の支店があることが一番好ましいと言えます。収益不動産への融資に積極な地方銀行として、横浜銀行・千葉銀行・静岡銀行・スルガ銀行などがあります。
信用金庫・商工中金・日本政策金融公庫 3%台
信用金庫は、銀行と違い、営利目的として設立されていません。金利は比較的高いのですが、信用金庫と良好な関係を築くと、柔軟に対応してくれるケースも有るようです。
ノンバンク 4%~
金利が高めなので、融資審査は比較的早い傾向にありますが、不動産に対する融資姿勢は積極的と言えます。
申込時の注意点
金利のみで判断しない
金利は返済期間の長期に渡りかかってきますので、重要なポイントですが、それ以外の条件も十分に比較し、総合的な判断を下しましょう。
虚偽申告は絶対にしない
どのようなローンの申込みにも言えることですが、虚偽申告は絶対にしてはいけません。虚偽報告一つで、一気に信用が失われ、今後の取引が不可になってしまいます。
連帯保証人には事前に話をしておく
連帯保証人には必ず、金融機関から直接連絡が入ります。そのため、なるべく早い段階で、事前に話をしておきましょう。
まとめ
アパートローンは比較的審査が厳しめですが、審査基準が同じようなランクの金融機関だけでなく、その他の金融機関も比較して最良の条件をみつけていきましょう。大手だからといって、必ずしも最高の条件が提示されているとは限りません。利用者で全てを行うのはかなり大変なので、建築会社等の業者に代わりに手続きをしてもらうのも一つの手と言えます。
長期間に渡る賃貸経営ですので、金利が1%変わるだけで、返済利息の差はかなり大きな金額になります。融資を受ける際には最大限で良い条件を引き出せるよう、事前にしっかりと複数の金融機関を比較しておきましょう。各金融機関のウェブサイトでも、返済シュミレーションツールをおいているところも多いので、十分に活用し、自分に合った金融機関を見つけましょう。
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