2018年度から変更となるお金に関する制度や、新しく始まる制度について見ていきましょう。
現金が急に必要となった時、速やかに借入できるサービスにはどのようなものがあるのでしょうか。
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休眠預金等活用法
こちらの制度は2018年1月に施行されました。休眠預金活用法は2009年1月1日以降の取引から10年以上取引のない預金などを、民間公益活動に活用するというものです。ただし、外貨預貯金や財形貯蓄などはそれの対象となりません。
10年以上取引のない銀行口座は「休眠口座」になってしまいます。国が貯金を活用する可能性が出てきます。実際にこの制度が活用されるのは2019年の秋頃のようですので、それまでに口座の整理をして、残高をまとめておきましょう。
配偶者控除・配偶者特別控除の見直し
こちらの制度の変更もすでに2018年1月以降に改正されています。「働き方改革」「一億総活躍社会」という内閣の基本方針により、税制面からも働き方を変えよう、という動きを後押しする形で改正が進みました。
控除対象になる妻の年収は、原則的に103万円超えから150万超えに大幅に引き上げられました。この103万円という数字により、働き方をセーブするパートやアルバイトの人が多く、社会進出をはばむ原因の一つだと懸念されていました。103万円の収入制限で、人不足に悩んでいた企業にとっては朗報な制度の見直しと言えます。
今までは夫が会社員、妻がパートの場合、妻のパート年収が103万円以下の場合、配偶者控除は一律で38万円と決まっていました。施行以降は、夫の年収が増えると、控除額が減り、夫の年収が1120万円を超えた場合は控除額が0円となります。
妻が年収を抑えている共働き世帯にとっては優遇、と考えられますが、夫が高所得であれば控除適応外になってしまいます。つまり、高収入の方たちは負担が増える仕組みになっています。
つみたてNISA制度
NISA制度とは
一年間に一定金額以下の投資で得た利益が非課税となる制度。少額投資非課税制度とも呼ばれています。
今までのNISA制度に加え、「つみたてNISA」という制度が開始されています。こつこつ貯蓄とこつこつ投資が同時に出来るのが特徴で、資産運用が初めて・無理のない金額から初めたい・・・という方にもおすすめです。
つみたてNISAの大きなメリットとしてあげられるのが、積立投資のみ・非課税期間が20年であることです。売買益等の投資収益が非課税であるのは現行のNISAと同じシステムとなっています。
その他の特徴として、
・年間投資金額は40万円と少額 (月々に換算すると約3万3000円)。20年間で総額は800万円までとなります。
・先にも述べたように、非課税期間が最長20年と長めの設定です。
・投資対象が投資信託に限られています。
現行のNISAとつみたてNISAはどちらか選択しなければなりません。選択したNISAは年内は変更することができません。毎年ごとに変更することは可能です。
現行NISAとつみたてNISAの比較
現行NISA | つみたてNISA | |
対象者 | 20歳以上 | 20歳以上 |
非課税期間 | 5年 | 20年 |
対象商品 | 国内・海外株式・投資信託 | 投資信託(国の基準を満たしたもの) |
非課税対象 | 対象商品にかかる配当金・売却益など | 対象商品にかかる配当金・売却益など |
運用方法 | 通常買い付け・積立方式 | 積立方式 |
口座開設期間 | 2023年開始分まで | 2037年開始分まで |
年間投資上限額 | 120万円(累計600万円まで) | 40万円(累計800万円まで) |
じぶん年金の拠出限度額の単位変更
iDecoとして知られている個人型確定拠出年金の拠出限度額が月単位から年単位への拠出に変更されます。
なかなか分かりにくいですが、月単位から年単位に変更されることで、余裕のある月・ボーナス時期には拠出額を多く、などとマネープランが立てやすくなります。拠出額を年単位で考えることで、柔軟な拠出に対応することが出来ます。
教育訓練給付金の拡充
教育訓練給付金とは、一定の条件を満たす雇用保険の被保険者または被保険者であった人が利用できる制度です。能力開発、キャリアアップを図るために、厚生労働大臣指定の教育訓練講座を受講して、要件を満たした人に対し、受講費用の一部を普及する制度となっています。
2018年1月から、専門実践教育訓練金が追加されます。対象となるのは、美容師・看護師・保育士・社会福祉士などの講座で、専門性の高い資格取得を目的としているものが多くあります。金額は最大で168万円支給されます。適用対象期間の延長も従来は最大4年だったものが、最大20年と大幅に変更されています。
キャリアを止む得なく離れた人、手に職をつけてみたい、といった人にはとてもお得に受講できる制度となっています。
毎年お金に関する制度は少しずつ変わっていきます。上手に活用していきましょう。
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